秘書と行く四川と重慶 Part 3 暗躍するホンヤードンの職人たち

Part2 火鍋には勝てない気休めのスアスアより

中国といえばパンダ。

そんなイメージを持っている方も多いと思います。
実際現地に行ってみても、やはり四川はパンダのホームグラウンドなのだということが、よくわかります。

徳陽市から重慶へと電車で向かう途中、成都東駅で乗り換えが必要なため、駅の構内を少しうろうろしました。
するとやっぱりありました。
お土産コーナーはパンダであふれかえっています。

上段左から4頭目のパンダは、買われていったようです。

四川出身のワイルド研秘書は、昔パンダを見たことがあるそうです。
もちろん、動物園で見た、というのではありません。
野生のパンダです。
つまり、生パンダです。
中学生の時、両親やその同僚たちとバス旅行に行った際、乗っていたバスの前をパンダが横切ったそうです。
なんというか、日本人にとっては笑ってしまうような話ですが、中国という国の奥深さ(得体の知れなさ)も室長は感じてしまうのでした。
この土地では、パンダは動物園にいる動物ではなく、もっと身近なところにいる動物なのかもしれません。

成都は非常に大きな都市で、駅も立派です。
駅の待合スペースはかなり広く、そして天井も高くて、まるで空港のようでした。

ここから重慶までは、さらに2時間ほどかかりました。
2時間とはいえ、新幹線のような快適な電車で、あっという間に到着しました。

重慶に到着して感じたのは、物を担いで売っている行商の人の多さでした。
おばちゃんたちが重たそうな荷物を背負って、人ごみの中を歩いているのです。
売っている品物としてはフルーツが多いですが、串に刺さったおやつのようなもの、それからおもちゃを売っている人もいます。

秘書によると、重慶は坂道が多いので、車が通ることが難しく、このような販売方法が適しているのだそうです。
街を歩いてみると、確かに坂道が多い街でした。
秘書は重慶にある大学に4年間通ったので、この街についても詳しいのです。
心強いばかりです。

室長はやっぱり動物の形をしたものが欲しくなります。
若いお兄さんがやっている露店で木彫りのペンが売っていたので買いました。
なかなかリアルな出来です。

いったんホテルにチェックインしたあと、夜になってからまた出かけました。
(中国滞在中は、秘書と一緒に夜も街に出かけましたが、身の危険を感じることはありませんでした)
重慶は夜景が有名なのです。
まず秘書が案内してくれたのは、ロープウェイでした。
重慶にはかの有名な長江(中国語ではチャンジャンと読みます)が流れていて、そこをまたぐようにロープウェイがかかっているのです。
乗ると非常にキレイな夜景が見えました。
(当然ながら、乗客が我先に窓際を取りたがるので、負けずにキープした方が良いです)

長江に架かる橋。キラッキラした豪華客船もいます。

ビル群の夜景。雲も見えるほど明るい。ロープウェイも映っています。

重慶にはまだまだ夜の楽しみがあります。
次は、洪崖洞(ホンヤードン)です。
これは、一説によると、「千と千尋の神隠し」に出た油屋のモデルなんじゃないかと言われている建物です。

何層にも重なった建物が、夕闇にあやしく浮かんでいます。
写真を撮ったのは橋の上なのですが、どうにかこうにかするとこの下の道にも行けます。
でも、道が入り組んでいて恐ろしく複雑でした。
秘書もよくわからないらしく、中を歩いていると結構疲れました。

実はこの建物の中は、ショッピングモールのようになっていて、いろいろなお店が軒を連ねています。

お土産屋さんには「八大怪」なるものが、うやうやしく上の方に置いてありました。
「重慶特産」と書いてありますが、秘書もよくわからないそうです。

ほかにも、ごちゃごちゃと店舗が並んでいる一角があり、店先の照明で道が照らされていて、お祭りの縁日のような風情がただよっていました。
この場所には、中国ならではの一芸を売りにしているお店も並んでいます。

「中国といえばやっぱりびっくり人間がいっぱいいるんだろうな」と期待していた室長にとっては、そういうものを見られるのはやはり楽しいものです。

まずは、即興飴細工職人。

熱した飴を細い管にしてお客さんにそこから息を吹き込んでもらいます。
するとおじさんが徐々に飴の形を整えながら、動物の形に変えていくというものでした。
日本では見られない一芸です。
ですが、秘書は「あのおじさん手洗ったのかな?」と言っています。
「そんなこと言わないで〜」と室長はなだめます。

次は、漢字で絵を描いちゃう職人。

自分の名前や、好きな言葉などをリクエストすると、それを絵のようにして描いてくれる人です。
非常にキレイですが、秘書にもなんて書いてあるかわからないそうです。
すべて描き終わると、キレイにピシッと紙に挟んでお客さんに渡していました。
芸術と几帳面さのミスマッチが、室長にはたまらないのでした。

そして最後は、横顔紙切り職人さん。

お客さんの横顔のシルエットを紙一枚で表現する芸です。
写真の左側に作品例があります。
これはチラッとしか見なかったので、出来上がった時に本当に「あ〜似てる〜」となるのかな?と疑問でした。

複雑な重慶の道をかなりの距離歩いたので、ホテルへと帰り着くと、足がだいぶ疲れていました。
まぶたの裏に夜景を思い出しながら、この日はすぐに寝てしまいました。

Part 4に続く。

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